2020/11/27 23:28

東京に来る前は、福岡在住でした。
ここVooDoo Loungeは毎日ディープなイベント/ライブが繰り広げられるディープな場所。
少なくとも月1回は顔を出して、終電後まで飲んでいた気がします。

移転したとは言え、当時の雰囲気を残す素敵な空間。
ここで侵略ツアー最終日を迎える事が出来るのは、感慨深いです。

到着後、直ぐに僕にKING BROTHERSのカッコ良さを教えてくれた尊敬するカメラマンさんとバッタリ。
彼女の写真を観なければ、KING BROTHERSと出会う事は無かったかも知れません。
まだまだ彼女の足元にも及ばないライブ写真しか撮れない状況で、この場所で出会うのは少々気後れ気味でした。

ライブ。。。
このブログであまりライブの事は話題にしなかったのは、僕の下手な文章では表現する事が出来ないライブが日々行われていたため。
この日は、ツアー最終日と言う事もあり、目まぐるしく素敵な瞬間が流れていく。
ただ、良いライブだからと言って、良い写真が撮れる訳でも無く、ライブの楽しさと写真が撮れない焦りで、あっと言う間に時が流れていく感じ。悔しい。

そしてクライマックス。
いつものように客席中央にKING BROTHERSのライブが移ると、しばらくして、会場がざわついている。
いつの間にか、KiNGONS、忘れてモーテルズの7人がステージに現れ、しかも侵略ツアーを象徴するツアービジュアルに身を包んでいる。
人造人間となった283さん、翼を付けたkjさん、大きな釜を持った悪玉さん、黄金のピストルを持った仲田さん、
ツアー初日に強烈なインパクトで現れたツアービジュアルを最終日に、このような形で回収するとは。。。度肝を抜かれました。

下北沢では、ゾニーさんのドラムの後方にセットされた半田さんのドラム。この日は対面でセットされている。

この二台のドラムを中心に、凄まじいばかりのセッションが繰り広げられる。
こんなに無我夢中で何も考える余裕もなく写真を撮ったのは初めての経験でした。

嵐のようなライブが終わり、抜け殻の様になって打ち上げ会場へ。
いつものように動き回る事もなく、打ち上げの雰囲気を楽しんでいると、BeeBeeさんから侵略ツアーの感想を発表する提案が...
おっ、それは楽しみ。。。思う間もなく「まずは、Fuckinから」の声。

イヤイヤイヤイヤ、無理無理無理無理無理無理無理無理無理。絶対無理。

しかし、全員の視線が一気に僕に向き、とても断れる雰囲気では無い。
あれだけ笑い声が溢れていた中、一瞬の静寂。

苫小牧の失敗が頭をよぎる中、走馬燈のように侵略ツアーの事を思い出し、僕のような未熟な記録係を受け入れてくれたメンバーへの感謝の言葉。。。がちゃんと言えたのかな?
いつものように支離滅裂な事を言ってしまったのでは無いかと今も不安で仕方ないです。

改めて、この場を借りて感想を述べると、
本当に夢のような2ヶ月間でした。
幼少期、吃音症から人前で話す事が怖かった。 大人になっても難聴を患っている事もあり、コミュニケーションに関しては完全なポンコツ。
年は重ねているものの、写真のスキル・技術・センス・経験...何一つ取っても未熟者。

十代にロックに目覚めたものの、ライブハウスなど一軒もない田舎街。
学校帰りにレコード店で食い入るようにライブ映像を見続け、二十代からライブハウスに通いつめ、自分なりに、こんな瞬間を永遠に残したいという願望だけはあります。
そんな願望を叶えた写真は、数少ないのですが、ちょっとしたキッカケと、多くの縁と、非常な大きな幸運に恵まれた事で今の僕があります。

そんな僕に、撮影を許可してもらえるだけでなく、バンドワゴンに乗り込みツアーに同行させて貰えた事は、僕の誇りであり、これからの活動の糧となる経験でした。
ありがとうございました。

ステージ上だけでなく、日常を切り撮られる事に不快感を感じたメンバーもいらっしゃったと思います。
申し訳ありませんでした。

もう二度と無い経験をさせてもらいました。
ロック好き、写真好きのオジサンに取っては、夢のような2ヶ月間でした。
メンバー、スタッフ、各地のライブハウス関係者、そして、会場に足を運んでいただいたお客様。ありがとうございました。
僕が撮影する事で、純粋にライブを楽しむ事を邪魔してしまった事、深くお詫びします。

少しでも雰囲気を思い出して貰えれば、記録係としてこの上ない喜びです。

ありがとうございました。